五輪選手村で選手の新型コロナ陽性を初確認 新たに関係者10人が陽性

著者 上田 祐介

東京オリンピックの開幕を5日後に控えた18日、大会組織委員会は選手村(東京都中央区)に滞在する選手2人が、新型コロナウイルス検査で陽性と確認されたと発表した。選手村に滞在する選手の感染確認は、これが初めて。

組織委は、陽性が判明した選手2人は、17日に陽性が確認された大会関係者1人と同じ代表チームで同じ競技グループの選手だと発表した。

南アフリカのフットボール協会は、陽性が確認された選手はDFタビソ・モンヤネとMFカモヘロ・マハラツィだと明らかにした。

さらに、ビデオアナリストのマリオ・マシャ氏も17日に陽性が判明。チーム関係者は、それぞれ自室で隔離しているという。

南アフリカ・サッカー連盟のチームマネージャー、ミッソリーニ・シバム氏は、選手村で選手2人とスタッフ1人が陽性と分かったと明らかにした。

「検温と唾液採取の検査が毎日ある。マシャとモンヤネは高熱と唾液検査陽性になり、私たち全員が当初受けた鼻の奥をぬぐう検査をあらためて受けたところ、残念ながら新型コロナウイルス陽性と確定した。マハラツィも同じ手順で検査された」と、シバム氏は説明した。

このほか18日には鹿児島市が、事前合宿のため前日に市内入りした男子7人制ラグビーの南アフリカ代表チームについて、新型コロナウイルスのスクリーニング検査で陽性反応が出ていた40代の男性スタッフ1人の陽性が、再検査で確定したと発表した。

代表チームは、ニール・パウエル監督が陽性となり、鹿児島市で隔離していると明らかにした。

大会組織委によると、18日に新たに陽性が判明した五輪関係者は計10人。この中には報道陣や契約業者、その他の人員が含まれる。17日の陽性者は15人だった。

東京全体で確認される新規感染者は18日、5日連続で1000人を超えた。

各種世論調査によると、大多数の日本人が海外からの入国者急増に伴う感染リスク悪化を懸念し、五輪実施に反対している。

組織委員会の広報担当、高谷正哲氏は、3人が「同じ国出身で同じ競技」の関係者だと説明。それぞれ自室で隔離しており、組織委が食事を運んでいると述べた。

組織委は3人がどの代表チーム所属か明らかにしていない。高谷氏は、このチーム関係者全員がウイルス検査を受けたと話した。

組織委の橋本聖子会長は17日の定例会見で、来日する選手たちはおそらく不安だろうと理解を示し、新型コロナウイルス感染症COVID-19の「クラスターを発生させないよう万全を期したい」と述べていた。

他方、オーストラリア・オリンピック委員会は18日、ケアンズで合宿を行っている陸上代表チームが17日、自室で念のため一時隔離していたことを明らかにした。スタッフのウイルス検査結果があいまいだったことが原因で、その後の追加検査から陰性が確認されたため、チームは練習を再開したという。

Related Posts

コメントを残す