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選挙運動の応援先で爆発物が投げ込まれた事件を受け、岸田文雄首相は16日、警備の強化を宣言した。この日から長野県では主要7カ国(G7)外相会合が開かれている。
岸田氏は15日、衆院補選の応援演説先の和歌山の漁港で事件に遭ったが、避難して無事だった。目撃者によると、現場にいた人物が物を投げ、その後に煙と大きな音が出たという。
国内メディアによると、岸田氏は16日、「世界各国から要人が集まる日程では、最大限、警備や安全に努めていかなければならない」と記者団に述べた。来月には広島でG7首脳会議が予定されている。
岸田氏はまた、「選挙で暴力的な行為が行われたことは絶対許すことはできない」とも述べた。
共同通信によると、現場で威力業務妨害容疑で逮捕された木村隆二容疑者(24)はナイフを所持していたとみられている。
動機は明らかになっていない。
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事件発生時のNHKの映像では、人々が逃げ出す中、警官らが容疑者とみられる人物を抑え込んでいる。
当時撮影された写真には、投げ込まれた物体が空中を飛んでいる劇的な瞬間が写っている。
この事件の後、岸田氏は別の場所で群衆を前に演説。「ご心配とご迷惑をおかけした。おわび申し上げる」と述べた。
日本では、暴力的な襲撃事件はかなりまれだ。しかし、昨年7月、安倍晋三元首相が選挙運動中に銃で撃たれて死亡。以来、政治家の警備に神経を使う状況となっている。