サッカーの女子ワールドカップ(W杯)は26日、グループステージ(1次リーグ)の試合があり、グループCの日本はコスタリカに2-0で勝って2連勝とした。同グループの別の試合の結果、日本はノックアウトステージ(決勝トーナメント)進出が決まった。
今大会はオーストラリアとニュージーランドの共同開催。両チームにとって2戦目となる日本対コスタリカの試合は、ニュージーランド南部のダニーデン・スタジアムで午後5時(日本時間同2時)に始まった。
世界ランキング11位の日本が終始、優位に試合を進め、同36位のコスタリカのゴールを脅かし続けた。前半で2-0とリードを奪うと、後半は追加点を挙げられなかったが、失点を許さずに着実に勝利した。
コスタリカは、ゲームを支配する時間帯が少なく、枠内にシュートを放ったのは2度だけだった。ロングパスが不正確で、たびたびボールが日本に渡った。
日本は初戦のザンビア戦に続く勝利で、勝ち点を6に伸ばした。コスタリカは2連敗となった。
この試合の後にあったグループCのもう1試合では、スペインが5-0でザンビアに勝利。この結果、日本とスペインのグループステージ突破が決まった。
藤野が日本代表最年少ゴール
日本は初戦同様、キックオフ直後から攻勢に出て、シュートを繰り返し放った。
先制点は前半25分だった。FW田中美南のパスを左サイドで受けたMF猶本光が持ち上がると、左足でシュート。ボールはGKダニエラ・ソレラの手をはじいて、ゴール右へと吸い込まれた。
直後の27分、今度は右サイドでMF藤野あおばが、ドリブルでゴール前に迫った。角度のない位置から右足を振り抜くと、ボールはニアポストでGKソレラのわきをかすめ、ネットを揺らした。
19歳の藤野は、日本代表でゴールを決めた最年少記録を更新した。
GKソレラが堅守
後半に入っても日本はすぐ、枠を捉えたシュートを連発した。しかし、なかなか追加点につながらなかった。
次第に、日本が攻めあぐね、コスタリカがボールをつないで攻め上がる場面が増えた。
後半36分には、コスタリカのMFグロリアナ・ビジャロボスが、ゴール正面から右足でシュートを放ち、枠を捉えた。しかし、GK山下杏也加がスライディングしながらキャッチし、得点にはならなかった。
日本は後半、クロスボールをFW植木理子が頭で合わせてゴールを脅かすシーンが何度かあったが、いずれもGKソレラに阻まれた。
結局、両チームとも得点を挙げられないまま、後半が終了した。
この試合、ボール支配率は日本が57%、コスタリカは43%だった。シュートは日本が24本で、うち枠内は12本。コスタリカは6本放ち、枠に飛んだのは2本だった。
「守備が集中していた」
試合後、日本の池田太監督は、NHKで放送されたインタビューで勝因を聞かれると、「2戦目の難しさ、そういったところを緩みなく、隙なく戦おうというところができたのではないか」と答えた。
無失点に抑えたことについては、「初戦に続いて守備陣も集中していた。奪われた後の切り替えもチーム全員、しっかり意識してやれていたと思う」と述べた。
先発選手を初戦から4人替え、勝利した点に関しては、「チームで戦っていくうえで、いろんな選手が出てもしっかりとなでしこジャパンの戦いができるのが、われわれの強みだと思っている」と話した。
先制点を決めた猶本は、「試合前から、あおば(藤野)や美南(田中)にボールが入った時は、自分のところにチャンスになるかなと思っていた。いいボールがきて、1本外れていたので、次は決められてよかった」と話した。
そして、「この試合で結果を残したいと思っていた。実際にそうなって本当にうれしい」と述べた。