東京オリンピックは26日、卓球の新種目、混合ダブルスの決勝が東京体育館であり、水谷準(32)・伊藤美誠(20)ペアが最終ゲームまでもつれる接戦の末に、中国の許昕(31)・劉詩雯(30)ペアに逆転勝ちし、最初の金メダルを獲得した。
ともに静岡県磐田市出身で、伊藤が幼少のころからの知り合い同士という12歳差の日本ペアは、前日の準々決勝で、ドイツペアを相手にマッチポイントを7度しのいで勝利。準決勝では世界ランキング1位の台湾ペアを下して、この日の決勝に臨んだ。
第1、第2ゲームは中国ペースだった。開始直後、中国ペアは4連続でポイントを奪い、調子をつかむ。日本の強打も、それを上回る強打で返球。第1ゲームを11-5で取ると、第2ゲームも8-1と一気にリードした。スマッシュが決まり出した日本ペアに9-7まで迫られるが、劉の鋭い返しでこのゲームも11-7で中国が取った。
第3ゲームは日本2-1のリードで始まったが、中国ペアは許の回転の効いたレシーブやスピードあるレシーブで逆転。中盤、競り合って7-7となり、日本は伊藤がスマッシュを決め再び逆転。ゲームポイントでも伊藤がスマッシュを打ち込み、このゲームを日本11-8で取った。
第4ゲームは序盤、中国が3点を先取。しかし日本は、水谷が攻撃的なボールをたたき込み、許の強打も反応よく打ち返すなどし、6-6に追いつくと一気に逆転。さらに水谷がスマッシュを決め、長いラリーも制し、ゲームカウント2-2の五分とした。
第5ゲームは日本、第6ゲーム中国が取り合い、勝負は最終第7ゲームへ。最初のポイントで日本は水谷が相手レシーブをストレート返球してエース。そこから水谷の強打、伊藤のブロックやレシーブエースなどで、一気に8-0と中国を追い詰めた。
中国ペアは粘りをみせ食い下がるが、水谷が短い球をたたいて10-5のマッチポイント。中国は1点返したが、最後は伊藤のサーブが許のレシーブのネットを誘い、1時間17分の熱戦に決着がついた。
試合終了直後のインタビューで、伊藤は、「すんごくうれしいです。本当にたくさんの方が応援してくれ、最後まで諦めずにできたので楽しかった」と話した。
また、「すごく楽しくミックスダブルスを終えられたので、明日のシングルスにしっかり気持ちを切り替えて備えたい」とした。
水谷は、「中国には今までたくさん負けてきたので、東京オリンピックですべてのリベンジができた。本当にうれしい」と喜びを語った。
体操団体は銀、アーチェリーは銅
体操はこの日、男子団体の決勝があり、日本は銀メダルを獲得した。2大会連続の金メダルを狙ったが、ロシア・オリンピック委員会(ROC)に0.103ポイント及ばなかった。銅メダルは中国が獲得した。
萱和磨、谷川航、橋本大輝、北園丈琉の日本チームは、5種目を終えた時点で3位。
最後の鉄棒は、萱と北園が14点台を挙げる。最終演技者の橋本も最後、G難度の技を織りまぜ、着地も決めて15.100を出した。
合計点は262.397で、中国(261.894)を逆転。しかし、ROC(262.500)には届かず、準優勝となった。
一方、アーチェリー男子団体は3位決定戦があり、日本がオランダに5-4で勝利。日本はこの種目で初メダルとなる銅メダルを獲得した。
古川高晴、河田悠希、武藤弘樹の日本チームは、延長戦のシュートオフにもつれたが、最後の矢を的の中心に最も近いところに射て、オランダとの勝負を制した。
順位