東京オリンピックで7月31日、ジョージアの柔道選手2人が観光目的で選手村から外出したことを理由に、大会関係者の参加資格証を剥奪(はくだつ)されていたことが明らかになった。選手2人はすでに競技を終えて出国しているという。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは同日、「選手村から出て観光目的で外出することはあってはならない。目に余る事案。適切な手続きを経てIDを剥奪した」と述べた。
高谷氏は選手2人の詳細を明らかにしなかったものの、ジョージア・オリンピック委員会の広報担当が同日、同国の柔道男子選手2人が大会参加資格証を剥奪されたと明らかにした。
ジョージア・オリンピック委員会によると、資格を取り上げられた選手2人はすでに日本を出国している。大会規則では、選手は競技を終えたら48時間以内に出国しなくてはならない。
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大会の新型コロナウイルス対策規則集プレーブックでは、感染対策のため、選手村を出るのは競技会場など不可欠な場所に行く場合に限られ、観光や外食のための外出は認められていない。 新規確認の陽性者が連日3000人を超える東京では、緊急事態宣言が発令されている。
ジョージア五輪委の関係者はAFP通信に、柔道男子ジョージア代表の銀メダリストで、66キロ級のヴァジャ・マルグベラシヴィリ(27)と73キロ級のラシャ・シャフダトゥアシヴィリ(29)が、日本に住む「旧知の知り合い」に会うため選手村を出たのだと話した。
「出口で誰にも止められなかったので、外に出てもいいと思ったそうだ。試合続きの大変な1日、厳しいロックダウンを終えて、少しだけ外に出て息抜きがしたかったようだ」と関係者は話した。
ジョージアの柔道男子代表チームは、2人の銀メダルのほかに金と銀の、計4個のメダルを獲得した。
2人の資格剥奪に先駆け、一部の日本メディアはジョージア選手2人が27日夜に東京タワーで記念撮影していたという目撃情報を報道していた。