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東京パラリンピックで30日にあった陸上の男子100メートルT64(運動機能障害・義肢)は、同着により2人の銅メダリストが誕生する珍しい結末となった。
着差なしと判定されたのは、イギリスのジョニー・ピーコック(28)と、ドイツのヨハネス・フロールス(26)。ピーコックは前回リオデジャネイロ大会と前々回ロンドン大会の金メダリストで、3連覇を狙っていた。
決勝のレースは、ゴール手前で4選手による大混戦に。フェリックス・シュトレング(26、ドイツ)の優勝と、シェルマン・イシドロ・ギティ・ギティ(24、コスタリカ)の準優勝はすぐに表示板で発表されたが、3位はなかなか表示されなかった。
レース終了から3分以上が経過。写真判定を経てついに、2人とも10秒786のタイムで、着差なしと決定された。
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「メダルを分け合えるなんて」
ピーコックは、「短距離走でメダルを分け合えるなんて、思ってもみなかった」と語った。
「2通りの受け止め方ができると思う。ポジティブなのは、15歳のジョニーなら大喜びしただろう、というものだ」
「これが11秒でできるパラリンピックスポーツの宣伝でないとしたら、他に何があるだろうか」
「このまま進化を続けると思う。世界記録はごく近いうちに破られるだろう」
レースのレベルが上昇
シュトレングの優勝タイムは10秒76、ギティ・ギティは10秒78だった。上位4人は0秒03内に、ほぼ横並びにフィニッシュした。
3位のピーコックとフロールスのタイムは、ピーコックのロンドン大会での優勝タイム(10秒90)や、リオ大会での優勝タイム(10秒81)より早かった。
順位