東京パラリンピックは28日、車いすラグビーの準決勝があり、イギリスと日本が対決した。前半は接戦の展開となったが、イギリスが中盤以降、日本を突き放し、55-49で勝利した。
イギリスはこの勝利により、29日の決勝に進出。金メダルをかけてアメリカと戦う。
一方、敗れた日本は、同日の3位決定戦でオーストラリアと対戦。2大会連続の銅メダル獲得を目指す。
ディフェンス力も発揮
この日、国立代々木競技場であった準決勝は、ヨーロッパ王者のイギリスが序盤から力強いプレーを連発。第2ピリオドまでイギリスのリードは2点だったが、第3ピリオドで一気に点差を9点に広げ、そのまま押し切った。
ジム・ロバーツが20トライで最多得点を記録。アーロン・フィップスも17トライを奪った。
攻撃だけではなく、ディフェンス力の高さも、日本を下した要因となった。
イギリスチームは過去5大会でメダルを逃している。2004年アテネ大会と2008年北京大会は、どちらも3位決定戦で敗れた。
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「日本のロングパスを止めようと」
ロバーツは試合後、「私たちは2位になるために、ここに来たわけではない」と話した。
「できる限りのことをやるために、ここに来た。今それは金メダルを意味する。決勝では自分たちを可能な限り追い込む」
「日本には頭上のロングパスがあるとわかっていて、私たちはそれを完全に止めようと思っていた。日本には、私たちのコートでは1メートルたりとも簡単に進ませないつもりだった。ロースコアの試合になったことからは、それがうまくいったことがわかる」
予選は3戦全勝
前回リオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得し、2018年世界選手権で優勝した日本は、金メダルを目標に掲げて今大会に乗り込んだ。
予選リーグでは、2012年ロンドン大会から連覇を続けている世界ランキング1位のオーストラリアにも57-53で勝利。3戦全勝として1位通過し、この日の準決勝に臨んでいた。
日本代表のキャプテン、池透暢は試合後のインタビューで、「まだ消化し切れない。やってきたことには胸を張りたいが、結果がすべてだというくらい、結果が欲しかったというのが正直な気持ちだ」と心境を述べた。
そして、「明日、胸を張れる試合をしたいと思っています」と話した。
この日あった準決勝のもう1試合では、アメリカが49-42でオーストラリアを下した。
順位