北京冬季オリンピックは7日、スピードスケート女子1500メートルがあり、高木美帆(27)が2大会連続となる銀メダルを獲得した。金メダルはイレーン・ヴスト(35、オランダ)が勝ち取り、オリンピック5大会それぞれで金メダルを得た史上初の選手となった。
タイムは高木が1分53秒72、ヴストはオリンピック記録の1分53秒28だった。銅メダルは1分54秒82で滑ったアントワネット・デヨング(26、オランダ)が手にした。
前評判では、世界記録保持者の高木が優勝候補だった。ヴストはワールドカップランキングで、大会直前は7位だった。
高木より先にレースを終えたヴストは、最終組の高木の滑走を見つめた。高木は最後の1周で遅れを見せた。
ヴストはこれで、オリンピックのメダル獲得記録を12個に伸ばした。
「気がおかしくなりそうだ」と彼女は記者団に話した。
「たくさんの感情にあふれている。いい気持ちが特に多い」
そして、「オリンピック大会では不思議な何かが私に起こる。自分のベストを出させてくれる何かがある」と語った。
ヴストにとってはこれが6個目の金メダル。1500メートルの金は、2010年ヴァンクーヴァー大会と前回平昌大会でも手にしている。
彼女は来月引退を予定している。今大会はまだ1000メートルにも出場する。
NHKによると、高木はレース後、「前回のオリンピックは金メダルが取れなかった悔しさとメダルが取れたうれしさが入り交っていたが、今回はメダルが取れたことよりも金メダルを逃したことの悔しさが強い」と話した。
日本選手はこのほか、佐藤綾乃が1分54秒92で4位、高木菜那は1分55秒34で8位に入った。
<関連記事>
30年ぶりのイギリス代表
この日の1500メートルでは、イギリスのエリア・スメディング(23)も滑走。27位だった。スピードスケートでイギリス代表がオリンピックに出場するのは、30年ぶり。
スメディングは、自分の国に誇らしい思いを感じさせたかったと話した。さらに、ロングトラックのリンクが国内にないイギリスの人たちに、スピードスケートの魅力を伝えたかったと話した。17日の1000メートルでも競う。
彼女のボーイフレンドで、五輪出場資金を作るためコーヒー会社を共同で立ち上げたコーネリアス・カーステン(27)も、スピードスケートのイギリス代表になっている。8日の男子1500メートルに出場の予定。